一般的に横板は裏板と同じ木材を使います。
大まかにローズウッド系、メイプル系、サイプレス系に分かれます。
出したい音のイメージで使用する材を変えます。
特注ではコアやウォールナットなど別の種類も使うことがあります。
それぞれの木材の特性で大体の厚さを決め鉋で削りますが、一つひとつの材の具合などで強さが変わりますので、時々たわませたりしながら削り、最終的な厚さが決まります。
私の場合、単板で1.5mmから2mmぐらいになることが多いです。
横板を曲げるにはベンディングアイロンを使います。
バイオリン用、チェロ用、などが購入可能ですが、自作される方も多いです。
また少し大きな規模の工房、工場?ではプレス機で曲げることも多いです。
どちらにせよ木材の繊維をなるべく切断しないように徐々に曲げていきます。
曲げにくい木材の場合、曲げたい部分にスプレーや刷毛を使って水を含ませることもありますが、なるべくそのまま曲げたいところです。
コツとしては左右に揺らしながら少しづつ曲げることでしょうか。アイロンの温度は木材の種類や熟練の程度による作業スピードで変えます。
低めの温度でゆっくり作業するほうが、時間はかかりますが失敗は少ないでしょう。
このあと曲げた際についた傷や焦げ跡をきれいにしておきます。
サンドペーパーやスクレーパーで整えます。