バインディングは表板や裏板の周辺に巻いてある細長い板のことです。
時には指板やヘッドにも設置することもあります。
特に表板は柔らかい木材を使うことが多いので、設置することで周辺部に事故による割れ止めの効果や湿気の入ることを防ぐ意味があります。また締め付けながら設置するため、音響的にも巻かないときと変化が起こります。
設置するときは横板のカーブに合わせてアイロンで曲げてから接着します。
材にも依りますが、厚さは1.5から2mmくらい、幅は3.5から5mmくらいで作ります。
細長いので曲げるのは比較的容易ですが、調子に乗っていると割れることもあるので注意が必要です。
特に木材の目が斜めに切れてしまっているものは、非常に割れやすいです。
バインディングの厚さ、幅と同じか、やや小さく横板との周辺に溝を掘ります。
溝掘りはルーターで一気に行う方法や、毛引きと鑿で行う方法があります。
あらかじめ曲げておいたバインディングを、掘った溝に合わせて修正しながら再度曲げていきます。
接着には膠やフィッシュグルーを使っています。
膠は固まりやすいので手際よく時間をかけずに作業しなければなりません。
フィッシュグルーは設置時間を比較的長くとれるので多少楽です。
接着剤を塗った溝に曲げたバインディングを嵌めたら、数箇所をテープで留めて、それから紐がけします。
紐はゴムバンドでも代用できます。